ドイツに3ヶ月以上滞在する場合、日本の旅券法によって提出が義務付けられているのが「在留届」です。かつては窓口や郵送での提出が一般的でしたが、現在はオンライン(ORRnet)での登録が推奨されており、緊急時の安否確認だけでなく、パスポートのオンライン申請にも不可欠な準備となっています。本記事では、在留届の重要性、登録手順、そして登録後に必要なメンテナンスについて詳しく解説します。
本記事で解説する内容
<本記事は2026年3月現在の旅券法第16条および外務省の公的情報を元に執筆しています>
参考:オンライン在留届 (ORRnet) – 外務省
- 在留届の提出義務(3ヶ月以上の滞在者)
- オンライン在留届電子届出システム(ORRnet)のメリット
- 登録に必要な書類と具体的な入力手順
- 引っ越しや帰国時に必要な「変更届」と「帰国届」
在留届と登録方法
在留届とは?なぜ提出が必要なのか
在留届は、旅券法第16条により、海外に3ヶ月以上滞在する日本人に義務付けられている届出です。
- 安否確認と緊急連絡: 災害やテロ、政変が発生した際、外務省や公館があなたの所在を確認し、メール等で安全情報や支援を提供するために使用されます。
- 行政サービス: 領事窓口での各種証明書の発行や、在外選挙人名簿への登録、教科書の無償配布(義務教育対象者)などの基礎データとなります。
オンライン登録(ORRnet)の大きなメリット
現在は、外務省の「オンライン在留届(ORRnet)」を利用した登録が主流です。ORRとは、Overseas Residential Registration の頭文字です。
- パスポートのオンライン申請: 在留届をオンラインで提出していることが、パスポートのオンライン申請を利用するための必須条件となっています。
- 情報の即時更新: 住所変更や家族の追加などが、24時間スマホやPCから可能です。
- 「たびレジ」との連携: 短期出張や他国への旅行時も、情報を共有して安全情報を得ることができます。
▶ドイツから日本のパスポートを更新する方法はこちらの記事[ドイツでの日本国パスポート(Reisepass)更新手続きを徹底解説!必要書類からオンライン申請まで]で詳しく解説しています。
登録に必要な書類と手順
登録のタイミングは、ドイツでの現住所が決まってから行います。
準備するもの:
- 日本のパスポート(家族全員分)
- ドイツの住所・電話番号
- 緊急連絡先(日本の親族など)
手順:
- 外務省「ORRnet」へアクセスし、メールアドレスを登録。
- 届いたリンクからログインし、住所や滞在期間などの必要事項を入力。
- 提出先となる管轄の公館(ベルリン大使館、各総領事館など)を選択して送信。▶各公館のリンクはこちらで詳しく述べています。
注意点:住所変更と帰国時の手続き
在留届は「一度出せば終わり」ではありません。以下の場合は必ず更新が必要です。
- 転居(ドイツ国内): 住所が変わった場合は「変更届」を提出します。
- 帰国・他国への転出: ドイツを離れる際は「帰国届」を提出してください。これを行わないと、緊急時に連絡がつかず、現地の公館が混乱する原因となります。
よくある質問(Q&A)
Q1. 住民登録(Anmeldung)をすれば、在留届は不要ですか?
A1. いいえ、ドイツの住民登録は「ドイツ政府」に対するもの、在留届は「日本政府」に対するものです。全く別の手続きであり、両方行う必要があります。
▶関連記事:ドイツの住民登録制度(Anmeldung eines Wohnsitzes)とは?仕組み・対象・必要書類・注意点を網羅的に解説
Q2. 3ヶ月未満の滞在ですが、登録したほうがいいですか?
A2. 3ヶ月未満の場合は、在留届ではなく「たびレジ」への登録が推奨されています。
まとめ
在留届は、ドイツで安全に生活し、日本の行政サービスをスムーズに受けるための第一歩です。特にパスポートのオンライン申請を検討している方は、住所が決まり次第、ORRnetからの登録を忘れずに行いましょう。
ドイツ側(住民登録・滞在許可)と日本側(在留届)の両方の届け出が済んだら、次はドイツでの経済活動に不可欠な「税金番号(Steuer-ID)の確認」を進めましょう。


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